宇宙から飛ばす紙飛行機
- 作者: 戸田拓夫
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2008/12/01
- メディア: 単行本
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図書館から借りてきました。ちょっと前の話ですが、おりがみの飛行機を宇宙から飛ばして、うまく地上まで着陸させようという試みが実際に計画されていました。
紙は燃えやすいものです。でも、うまく空気抵抗を受ければスピードが落ちて地上まで燃え尽きずに降りてくる可能性があります。スペースシャトル・コロンビア号が地球帰還の途中で大爆発を起こした時も、紙だけは燃え尽きずに地上まで降ってきたそうです。
そこで耐熱性・耐水性の高い紙を使い、精密に折った紙飛行機で風洞実験が行われました。すると紙飛行機はマッハ7の風速にも耐えられたということです。
あとは宇宙から絶妙な角度で投げ落とすだけです。これが成功すれば宇宙から地球への物資輸送に、まったく新しい可能性が開けるかもしれません。おりがみが次の時代を作るなんて夢のような話です。
ところが、この実験は実現しませんでした。投げ落とす角度を間違えると大気圏に突入せず宇宙に飛んで行ってしまうか、運が悪いと(?)地球周回軌道をまわりはじめ、人工衛星などと衝突するかもしれないというのです。
というわけで残念ながら今はまだ夢のままですが、夢の実現に思いをはせながら、紙飛行機を折ってみるのもいいものです。
この本には実験に使う予定だった紙飛行機(六種類)の折り方と専用の紙がついています。
一部セロテープでとめる部分がありますが、切り込みなどは入れず、それぞれ一枚の紙で折れるようになっています。ペーパークラフトなどではなく、本当に紙飛行機です。
この線の交点からあっちの線の交点まで谷折り、というような精密な作業が必要なので、フリーハンドでも折れますが、定規を用意したほうがいいかもしれません。
きちんと指示通りに折れたらスペースシャトルのような立体的な紙飛行機ができあがります。