六角形から折るねじり折り
作品名 | 六角形から折るねじり折り(各種) |
作家名 | 藤本修三 |
写真のものは全て六角形の紙を使って折ってあります(おりがみの世界では、正方形の紙から、コンパスや定規を使わずに正三角形、正六角形、正五角形、正八角形を切り出す方法が知られています)。
それぞれに名前がついていて、一番上のピンク色のやつは「風車」、二段目の左端の水色のやつが「ハンドル」、二段目まんなかの黄色いのと、右の水色のやつは、両方とも「水仙」、三段目左は「雪の花」、真ん中が「ダリア」、右は「百日草」です。
どれも折り目をつけて、同じ方向にたたんでいくと、きれいなねじり折りになっていきます。
「たとう」と呼ばれるジャンルに属すると思いますが、いわゆる「たとう」と違って中にものを包むことができません。ただ幾何学的な模様を楽しむおりがみです。実用性が薄いので最初はピンと来ないかもしれませんが、やりはじめると面白く、やめられなくなる魅力があります。
正方形の紙から六角形を切り出す時、どうしても正確な正六角形にはなりにくく、最初はいびつな形になってしまうでしょうが、そこであきらめてはいけません。同じものを何個か折っているうちに確実に上手になるはずです。
▲右側が最初に折った「雪の花」です。ごらんの通り中心があわず、ぐちゃぐちゃ。左は二度目のものです。少しマシになってるでしょう?
コツは、本をよく見てどの角をどの交点にあわせるか確認することです。合わせるポイントを一ヶ所だけでなく、数ヶ所見ておきましょう。そうすることで、紙が多少いびつでも、折ってるうちにゆがみが吸収されて、ほどよくバランスがとれるようになります。これホント。
慣れてきたらアレンジを加えてオリジナル作品を作るのも楽しそうです。
▲右が藤本さんの百日草。左は百日草をちょっとだけ折り変えてみました。名前はパッションフラワーでどうでしょう?
▲これは藤本さんのダリアを少しだけ折り変えてみました。ニゲラ(クロタネソウ)と呼んでいます。
# 背景のモニターに映っている植物の写真は群馬大学のサイトにある「植物園へようこそ」です。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/
折り方はこの本に出ています
- 作者: プロジェクトF
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白狐
作家名 | 笠原邦彦 |
作品名 | 白狐(びゃっこ) |
正方形の紙を二枚使って折る複合折りの作品です。
折り方はこの本に出ています
おりがみ 幻想世界の生きものたち―伝説・神話・ファンタジーを折る
- 作者: 笠原邦彦
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パンダ
作品名 | パンダ |
作家名 | 川畑文昭 |
パンダのおりがみはいろんな人が創作していますが、顔と体を別々に折るのが多いような気がします。この作品は異正方形の紙 1枚で全身を折ります。顔をちまちま折るのがちょっと面倒ですが、それ以外はあまり難しくなく、楽しく折れそうです。
ただ、残念なことに、どうしても顔の中心が割れちゃうんですよね。わたしが下手なせいもありますけど。
折り方はこの本に出ています
- 作者: 川畑文昭
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チラシで折る箱
作品名 | 平菓子盆/三角ボックス/9面小物入れ/紋型コースター |
作家名 | 加藤幸吉 |
おりがみではなく、広告紙(チラシ)で折るために考え出された作品です。写真のものはA4のコピー用紙で折りました。平たい皿に乗っているのは紋型コースターといって、これだけは正方形の紙から折ります。
折り方はこの本に出ています
- 作者: 加藤幸吉
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2007/11/01
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球状くす玉
作品名 | 球状くす玉 |
作家名 | 笠原邦彦 |
写真の左奥と手前の、球状のものが笠原さんの「球状くす玉」です。正方形の紙を12枚使って折ります。
右の黄緑色のものは、ヴァレリーさんという海外のおりがみ作家の作品で、一般にはマジックローズキューブと呼ばれているもので、笠原さんは「キューブの女王」という名前で呼んでいます。ヴァレリーさんのキューブの女王にインスパイアされて作ったのが「球状くす玉」だそうです。
こっちの写真は、左の小さいのが笠原さんの「球状くす玉」で、右の大きい奴は、どなたの作品だったか思い出せないのですが「錦玉」と呼ばれるユニット作品です。ひだが立ち上がるところが似てるなあと思い、並べて写してみました。# 錦玉の折り方は「をる」という雑誌のどれかの号に載ってたと思うんですが、詳細は覚えてません。
「球状くす玉」と「キューブの女王」の折り方はこの本に出ています
- 作者: 笠原邦彦
- 出版社/メーカー: 日貿出版社
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天女
作品名 | 天女 |
作家名 | 笠原邦彦 |
正方形の紙で折ります。天女様は本体が1枚、髪の毛用に本体の1/16の紙を1枚使います。紙を斜めの蛇腹に折ることで、天女のしなやかな体や衣のひだを作り出しています。こんな表現方法があったんですね。まさに新発見!
折り方はこの本に出ています
- 作者: 笠原邦彦
- 出版社/メーカー: 日貿出版社
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ガゼル
作品名 | ガゼル |
作家名 | 川畑文昭 |
この作品はなんか凄いのです。どう凄いかっていうと、折る工程が凄い。いきなり中表にたたんで、紙の裏側しか見えてない状態でどんどん折り畳んでいくのに、あるところで畳み込んでいた部分を広げて足を作るといつの間にか紙の表が外側に出てるんです。
しかも、折りはじめが鶴の基本形でもなければ風船の基本形でもないし、魚や座布団や風車の基本形とも違うわけです。なんだかよくわかんないけど「えっ、長方形に折り寄せるの?!」みたいな感じ。
どこがどうなるのかさっぱりわからないまま、指示通りに折って行くと、魔法のようにガゼルが完成します。しかも、完成品が可愛い!
簡単に折れるというわけにはいきませんでしたが、超難しいってほどでもなく、おちついてやれば中学生くらいでも折れるんじゃないかなと思います。その適度な難易度も気持ちがいいのです。折っていて楽しく、できあがったものが素敵という、すばらしい作品です。
上の写真は、左端の普通の紙のやつを最初に折りました。普通の紙では角の表情がうまく作れなかったので、二個目からホイル紙(金や銀の紙)で折るようにしてみたら、なんと普通の紙よりも折りやすいことが判明しました。ぜひホイル紙で折ってみてください。